PET(ペット関節ケア)

犬・猫の関節痛予防

「自由に動ける」ということは、私たち人間と同様に、いや、もしかしたらそれ以上に、犬や猫にとっては重要です。関節痛は自由な動きを奪うもの。体型、運動、住居環境などに気を配り、必要な栄養を与え、関節痛予防を目指しましょう。

犬・猫の関節痛予防

「大切な家族の一員であるペットには、いつまでも健康で長生きしてほしい」。そんな思いは、飼い主であれば誰もが持っているでしょう。そして、そんな飼い主の愛情に応えるように、動物医療も日々高度化を続けています。

しかし、あくまでも医療は最後の選択肢。何より大切なのは予防です。

ペットを飼い始めたときの気持ちを思い出してみてください。多くの人が「一緒に散歩する」、「一緒に遊ぶ」などの関係を望んでいたはずです。その関係をこれからも続けていくには、ペットの健康を守らなければなりません。

「関節痛予防」は、毎日のちょっとした工夫の積み重ねです。あなたとあなたのペットが、1日でも長くアクティブな生活を続けていけるよう心がけていきましょう。

犬・猫の健康寿命を延ばすことが大切です

動物医療が進歩してきたため、ペットとして飼われている犬や猫の寿命は、年々延びています。ある調査によれば1)、2008年から2017年までの10年間で、犬は8.4カ月(人間で換算すると4〜5年)、猫は6カ月(人間で換算すると3〜3.5年)寿命が延びたとされ、2014年に行われた別の調査では2)、過去25年間で犬の寿命は約1.5倍に、猫の寿命は約2.3倍になったと報告されています。

しかし、いくら寿命が延びても、「不健康」な期間を長くするだけでは本末転倒です。大切なのは、「犬や猫が健康でいられる期間(健康寿命)」を延ばすことです。そして、そのためには、これまで以上に「予防」に目を向けていかなければなりません。

実は、犬や猫を新しく飼い始める年齢として最も多いのは、50代といわれています。健康への意識を持たず、予防を怠ったまま年齢を重ねていくと、10年後には飼い主とペットの「老老介護」という問題が生じると考えられています。高齢になった飼い主が足腰の悪くなったペットを世話するのは大変なことです。人間も犬・猫も、今から「長く健康でいられる体」をつくることが大切なのです。

もちろん、「これまでもペットの食事や運動に気遣い、肥満も含めた健康管理をしている」という飼い主の方もいらっしゃるでしょう。しかし、これからは、そうした生活習慣への配慮だけでなく、運動器検診やエクササイズといった、違った角度からの積極的な取り組みが必要になってくるのではないでしょうか。

健康寿命の延伸には、関節痛の予防が欠かせません

私たち人間と同じように、犬や猫が健康であるためには、何より「自由に動ける」ことが必要です。体の中でその「動き」をつかさどっているのが、骨、関節、筋肉などの運動器です。その中でも関節は、犬や猫の体重を支え、柔軟性を保つ大切な器官です。

関節痛になると、その痛みによって犬や猫の「動く気持ち」がそがれるだけでなく、原因となっているさまざまな病気の影響で、関節機能の低下を招くことにもつながります。また、関節痛により体を動かさなくなると、今度は筋力などが低下し、さらに動きづらくなるという悪循環も招いてしまいます。

そうならないためにも、関節痛を予防することが大切なのです。

関節痛の予防法を知りましょう

犬や猫は、常に関節痛になるリスクにさらされています。そのリスクは、すぐに気が付けるようなものから、意外と見落としてしまうものまでさまざまです。

「関節痛にならないためには、どのようなことに気をつけたらよいのか」「関節痛予防にはどんな方法があるのか」をご紹介します。

一番の予防は肥満対策です
関節痛の予防で最も大切なのが「肥満にならないこと」です。とくに、体重を支えている手根関節、足根関節、肘関節、膝関節、肩関節、股関節などにとって、肥満は大敵です。体重が増えると、関節に過度な負担がかかり、軟骨の磨耗も早まります。そして長くその状態が続くと、変形性関節症などの病気を引き起こします。

肥満対策には、適度な運動と、摂取カロリーのコントロールが大切です。ただし、無理な運動や、過剰な食事制限は、逆に犬や猫の健康を損なうことになるため注意が必要です。動物病院の中には、一緒に運動や食事のメニューを考えてくれるところも多くありますので相談してみるのもいいでしょう。
住んでいる家の環境も大切です
住んでいる家や、いつも散歩する道の環境は、犬・猫の関節に大きな影響を与えます。とくに、家の床がフローリングように滑りやすい素材であったり、散歩コースが固いコンクリートだったりすると、犬・猫の関節はダメージを受けやすくなります。対策としては、フローリングの床にカーペットを敷く、滑り止めワックスを塗る、(犬の場合)爪に専用の滑り止めグリップをつける、滑り止めの付いた靴下を履かせるなどがあります。
適度な運動を心がけましょう
適度な運動は、肥満対策になるだけでなく、関節周りの筋肉を強化し、関節を保護する効果もあります。たとえば、「散歩をする」「ドッグランなどで走らせる」というのが一般的ですが、最近では、バランスクッションやペットボトルを使ったエクササイズなど、ペット用のエクササイズグッズも数多く出てきています。
運動量は、先ほどお話したように、「適度である」ことが大切です。また、犬や猫は痛いことを隠すことがあるので、ケガや病気をした後は、回復するまで十分な期間を置いて、運動を再開するようにしてください。
ちょっとした動作にも注意が必要です
過度な運動だけでなく、犬・猫が行う日常的な動作にも注意が必要です。たとえば犬の場合、後ろ足だけで立って跳ねるのは関節に大きな負担をかける動作です。四本足で立つようにきちんとしつけていきましょう。
バランスの良い食事とサプリメントを賢く組み合わせましょう
関節を健康に保つには、バランスの良い栄養摂取も重要です。その中でも、関節軟骨の元となるタンパク質や、コラーゲンの合成を促すビタミンCなどを含む食品を積極的に組み合わせて与えるようにしましょう。

【記事監修】日本大学 生物資源科学部 獣医学科 准教授 枝村一弥 先生

UC-Ⅱ®は、犬・猫の関節機能の改善に有用です

犬を対象としたいくつかの研究から、「非変性Ⅱ型コラーゲン」UC-Ⅱ®UC-Ⅱ®について参照)は、私たち人間だけでなく、ペットにも有用なサプリメント成分であることが分かってきました。

UC-Ⅱ®は、「経口免疫寛容」という独自のメカニズムで、体内のⅡ型コラーゲン(非変性)に対する免疫細胞の攻撃を抑え、炎症を緩和する働きがあります。

そもそも、犬や猫が痛みを感じているのは、炎症があるからです。つまり、炎症が緩和されるということは、痛みが緩和されることを意味するのです。

UC-Ⅱ®は、あなたの大切な犬・猫の関節の動きをサポートする頼りになる存在になるでしょう。


文献

1) 
アニコム ホールディングス株式会社, 家庭どうぶつ白書2019
2) 
林谷秀樹ほか, JSAVA NEWS. 156: 22-25, 2017